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企画展

寿齢讃歌―人生のマエストロ―写真展16

英伸三氏による講評(コメント一覧)


「寿齢讃歌―人生のマエストロ―写真展」では毎年、講師に応募写真の講評をいただいています。例年、募集後に「講評会」を開き、ご応募いただいた方々と言葉を交わしながら、それぞれの写真や被写体のもつ魅力を共有する機会を持ってきました。しかし、コロナ禍のため昨年度に引き続き今年度も講評会に代わり、応募いただいた写真の一点一点に講師の写真家・英伸三氏から講評コメントをいただき、ウェブサイトにて公開いたします。どうぞご覧ください。

寿齢讃歌‐人生のマエストロ‐写真展16
【写真展】
会期:2021年 9月17日(金) 9月27日(月)~ 10月3日(日)※会期を変更
開館時間:10:00~18:00
会場:茅野市美術館 企画展示室
観覧料:無料
休館日:9月28日(水)
【写真募集】
募集期間:2021年5月1日(土)~5月31日(月)
応募数:80件


  • いい眺め

    小川 実慧

    日々の日課の散歩。
    今日もいい眺めだったね。

    [講評] そろって日課の散歩を楽しむご夫婦。とても爽やかな二人の姿を“いい眺め”というタイトルで表したのかと思いましたが、撮影者の説明では、お二人が眺めている景色をさしているとのこと。タイトルは一考を。

  • だんご三兄弟

    清水 佳児

    食事と会誌係の仕事終了時の撮影。どこか似ている三人です。

    [講評] 20年ほど前、TVの子ども向け番組でだんご三兄弟という歌が流行りました。♪串にささってだんご…三つならんでだんご…一番上は長男…。会誌編集の作業を終えたあとの仲良しグループを、撮影者はだんご三兄弟のようにスナップしました。

  • 95歳のコロッケ屋さん

    江口 のり子

    手作りコロッケを作り続けて64年。お客さんに感謝の日々です。

    [講評] 笑顔がチャーミングなおばあちゃん。コロッケづくり64年、慣れた手つきで揚げたコロッケを箸で挟んでいる姿が、こうして元気に働くことがどんなに幸せかを雄弁に物語っています。

  • まだまだ現役

    野沢 定雄

    最高齢の現役でがんばっています。

    [講評] しっかりした身支度で畑の草刈り。土手で小休止していると、さわやかな風が吹き抜けていく。柔和な顔から日々の農の仕事を愛する気持ちが伝わってきます。背景の土手と空の取り入れ方が効果的です。

  • 母らしい一枚

    林 歩

    料理好きで台所が似合う母。
    今日は何を作るのかしら。

    [講評] 今日の献立はなーに?との問いかけにこたえるお母さんの表情は慈愛に満ちています。台所の様子を画面に写しこんでいるのもよかったと思います。おいしいお料理に一日の仕事の疲れもふっとぶことでしょう。

  • おしどり夫婦

    田中 美和子

    明るくてパワフルな御夫婦です。
    お幸せに。

    [講評] 恰幅のよいご主人の背中でつつましく手をあげてちょっと恥ずかしそうに微笑む奥様。これまでの人生をお二人で明るく大らかに歩んでこられたことでしょう。朝の時間帯のやわらかい斜光が幸せそうなお二人を包んでいます。

  • 今でも現役の看板娘

    岩波 秀明

    たばこ屋を二世代引き継ぎ、79歳の今でも元気に店頭に立つ。

    [講評] 二代目とのことですが、タバコ屋をとりまく状況は大きく変わっています。でもタバコ屋はいつでもどこでも街角の灯台。ローアングルでねらった腕組みをして愉快そうに笑う看板娘さんは、逆風を吹き飛ばす頼もしさにあふれています。

  • 元気な兄妹 〆て290才

    小林 一善

    みんな元気で有難いです。

    [講評] お兄さんと妹二人、そろって長寿のご兄妹たち。歳をとると、兄弟姉妹の元気が何より生きる力を与えてくれます。しだれ桜の下でコンテナに腰掛けてにこやかな三人、よいお花見ができたという喜びが伝わってきます。

  • 薫風の中で

    三浦 惠美子

    長年のお店を今年閉めた御夫婦。素的な二人にエールを送ります。

    [講評] ご自宅の広い芝生での撮影。カメラの前で少し固くなっているお二人ですが、長年営んできたお店を閉めて、これからはのんびりとした日々が始まるとのこと。手入れの行き届いた植木と空のちぎれ雲が爽やかな気分を誘います。

  • 奥信濃の春

    牧 秀治

    春遅い奥信濃にも桜が咲き、畑仕事にせいだすおばさんです。

    [講評] 舞台の書き割りのような満開の桜。主役は長靴をはいた、作業着姿のおばあさん。土ならしの手をとめて、ストップモーションがかかっているようです。遅い春がおとずれて、農のカレンダーはこれから次々に進んでいきます。

  • 2年前は孫が撮影

    梯 直子

    2年前には孫に撮ってもらったと咲いた花を見て思い出した母。

    [講評] 今年も黄色い牡丹がきれいに咲いたのに、コロナで孫と二年も会えなくて寂しそう。そんなお母さんのポートレートを撮りました。スマホの細長い画面をうまく生かしていて奥行きが出ました。

  • 2017年3世代

    橋本 奈歩

    今は会えないけど、また一緒に美味しい物を食べようね!

    [講評] バラクライングリッシュガーデンでのスナップ。バラクラとはバラ色の暮らしの略。しゃれた建物の前で3世代そろって記念写真。車椅子のおばあさんの背景の黄色やピンクの花が美しく、3世代“バラクラ”の1ページとなりました。

  • 見習いたい!

    本間 多恵子

    畑でひと休み中の元気なお二人。春の陽ざしのような笑顔が素敵。

    [講評] 地下足袋をはいた野良着姿でひと休みの二人。信濃の早春の風は冷たいけれど、ラッパ水仙の咲いているここはほっこりと暖かそうです。高齢ながら元気に農作業をこなす姿に、私もこうありたい!と撮影者はこのタイトルをつけたのでしょう。

  • 笑顔の父

    山本 暁

    いつも謹厳な顔をしている父がめずらしく笑顔を見せる。

    [講評] お父さんを撮った写真を毎回出品してくださっていますが、今回は直接会話を交わしている場面です。目を細め口をほころばせた表情は、胸ポケットの旅行チケットに関係ありそう。半逆光で立体的に捉えた力強い写真です。

  • 1枚撮らせて

    萩原 彰

    妻は、写真嫌いでやっと撮らせてもらった一枚です。

    [講評] 写真嫌いの奥さんをご主人がやっと撮らせてもらったという一枚。無理のない自然なポーズと表情はさすがご夫婦です。奥さんもきっと合格点を出されたことでしょう。逆光も効果をあげています。

  • 〝えがお〟くらべ

    義永 芙美子

    初孫姫の元気の源は、おじいちゃんのお野菜。笑顔でおかえし!

    [講評] 初孫を抱いて嬉しそうなおじいちゃん。まるまる太った赤ちゃんのぷりんぷりんとした肌の感触を愛おしむ手つきが、実感を伝えています。おじいちゃんの作ったおいしい野菜ですくすく育つことでしょう。

  • 田植だけは

    久保村 厚

    歳を取って野良に出られなくなった。でも田植だけは手伝いに出る。

    [講評] 田植えは、農に生きる者にとってなによりも心騒ぐ仕事。この高齢女性も田植えだけはと手伝いに来たのだそうです。久保村さんの作風である黒く沈んだ色調は、田んぼの泥を思わせて力強く、この場合にぴったりの表現になっています。

  • 「こわくて ゆるくながった」
    疲れて楽でなかった

    黒川 千穗

    時々、撮影に訪れる、私の好きな場所、働き者の長六さんです。

    [講評] 野良仕事を終え「疲れて、楽じゃなかった」と鍬を手にしたまま玄関先に座りこんでしまった津軽の長六さん。長靴や手袋にべっとりついた泥が仕事の厳しさを伝えています。撮影者のねぎらいの言葉が画面から聞こえてきます。

  • 五月の晴れた庭にて

    橋爪 陽子

    初ものの竹の子。孫に皮むきを教えて頂きました。

    [講評] 筍の皮むきに初挑戦のひ孫の様子をやさしく見守るじいちゃん、ばあちゃん。女の子が一枚ずつ丁寧に剥いた皮が、そばに山積みに。そんな情景をタテ長のスマホサイズの画面で的確に捉えています。ひ孫の成長ぶりを知る幸せなひとときでした。

  • 美山園芸社長夫妻

    伊藤 好幸

    ハウス約100棟‼ ホーレン草パワーで100才まで頑張るぞ♡♡

    [講評] コンテナに腰掛けたご夫妻の後ろには、収穫間近いホウレン草が奥行きのあるハウスいっぱいに広がっています。撮影の設定がとても明確、このあと始まる出荷作業のご苦労を思わせます。

  • 笑顔の時間

    今井 陽子

    週一回の仲間とのグラウンドゴルフ。一打一打に笑顔がこぼれます。

    [講評] 緑を濃くした公園の桜を背景にした撮影がとてもいいです。グラウンドゴルフのクラブを構えたポーズも決まっていて、笑顔が明るく輝いています。撮影者と被写体との気持ちがぴったり合っているからでしょう。

  • 94歳。田んぼで笑顔

    園田 直美

    田植えが終わりホッと笑顔。愛着ある田んぼが落ち着く場所のよう。

    [講評] 今年も無事に田植えが終わったと爽やかな笑顔の94歳。首に巻いた手ぬぐいが農作業だったことを語っていますが、田んぼが画面に写っていないので、田植えの達成感が実感できないのが残念です。

  • 寄り添って今がある

    折井 さやか

    お父さんお母さんこちら向いて笑って 「はい」 手握って‼

    [講評] 縁側にぴったり寄り添って腰掛けたご夫婦。撮影者にいわれてご主人は奥さまの手をしっかり握りました。奥様はとても嬉しそう。少し恥ずかしそうなお二人ですが、アングルがアップ気味なので写真に力強さが出ました。

  • 人生いろいろ

    張替 政雄

    人間もバラも歳を重ねると体験から多様な色を持った大器となる。

    [講評] 街の中に、赤やピンクのバラが咲き乱れる大きな花壇。ブルー系で統一した単色の服装で花のまん中に立ったら、老境のひとこまを飾る素敵な記念写真になりました。背景に街の様子が写っているのが面白いです。

  • バラと共に

    横井 真弓

    毎春おとずれるバラ園。変わりなく咲き誇る花のように元気な母。

    [講評] 色とりどりに咲き乱れるバラの花。その中に立っての撮影はとても豪華な感じです。長焦点レンズを使い、手前と背景をやわらかくアウトフォーカスさせているので、人物が引き立って見えます。

  • 市川さんのジャガイモ畑

    遠藤 道雄

    丹精込めた野菜は愛情こってりで美味しい。今年もよろしくね。

    [講評] 東京近郊のジャガイモ畑。慣れた手つきで鍬を扱うご近所さんの姿を的確に捉えています。よく育ったジャガイモの葉とやわらかそうな土の感じが、豊かな収穫を約束しているようです。

  • 2021年の母の日に

    北村 貴子

    母の日に花を贈りました。花と仲睦まじい両親の姿を撮りました。

    [講評] 鉢植えのカーネーションとご両親。お母さんは母の日の贈り物を喜びをかみしめながら胸にしっかり抱えています。後ろで椅子を支えるお父さんは緊張気味。寡黙そうに見えますが、奥さんの母の日を一緒に喜ぶ気持ちは伝わってきます。

  • コーヒータイム

    勝谷 寛子

    年金者組合の事務局長、ユーモアがありまわりには笑いがたえない。

    [講評] 会話を楽しむ一瞬の表情をしっかり捉えたポートレートです。趣味の陶器のカップのコーヒーがおいしそう。画面の天地がちょっと窮屈な感じですが、打ち解けたこの場の雰囲気がよく伝わってきます。

  • まだまだ時代の先端よ

    小宮山 寿美子

    合計年齢398歳。オンライン運動でコロナもつぶしちゃおう‼

    [講評] コロナ禍で外出自粛が続いて運動不足気味。それを補おうと広がったオンライン運動講習会。それぞれが両手を大きく広げたポーズで競い合っています。とてもユーモラスな、時代の先端をいく写真です。

  • 刻字が趣味

    福本 丈夫

    小宮山英樹さん。長野県上田市在住。元会社社長。刻字の愛好家。

    [講評] 手元を照らすキャップライトを頭に大きな文字を刻字中。ノミと木槌を握ったままカメラの注文に応える笑顔の中に、仕事は卒業、これからは趣味の世界でという強い意志が感じられます。

  • 長い間、ありがとう!

    阿部 ちい子

    どこへ行くにも一緒だった愛車の軽トラともお別れ(免許返納)。

    [講評] 軽トラックに寄り添った女性、寂しそうなのは免許返納の日だから。どこへ行くにも一緒だった愛車とのお別れがやってきたのです。女性への感謝をこめたタイトルかと思いましたが、ちょっと分かりにくい。“免許返納の日に”とでもすれば。

  • 木を曲げる

    佐藤 隆史

    セイロやフルイを作る曲物師、手が伝統と技を表わしている。

    [講評] 檜や杉などを薄く削り、円形に曲げて合わせ目を樺や桜の皮などで綴じ、底をつけた容器、曲げ物。筋張った左腕と工具で勢いよく叩くぶれた右腕、そして画面の右隅の顔、それぞれが伝統の技と仕事ぶりを語っています。

  • 生涯現役

    矢澤 けい子

    行動力抜群世界中お一人で旅行に行かれた。心強い大先輩です。

    [講評] 千葉下総中山の日蓮宗のお寺の境内。どこへでも一人旅をなさるというだけあって軽快な身支度です。スマホサイズのワイド画面で見頃のツツジが両側に入っているのもよかったと思います。

  • 生涯現役

    市原 萌

    町工場の鉄工職人として現在も活躍。匠の技、衰え知らず。

    [講評] 真剣な表情で金属加工に取り組む職人さん。青白いバーナーの炎と赤く焼けた鋼材が臨場感を伝えています。工作物を挟んだ黒光りする万力をもう少し画面に入れれば、さらに力強さが加わったことでしょう。

  • 自転車でどこまでも

    茂木 秀子

    山城散策が大好きな兄です。仲間と山に登ったり時を楽しむ自由人。

    [講評] 玄関先で自転車に乗ったポーズ。ママチャリで風をきって町を走りまわる爽快さが伝わってきます。お仲間と山城めぐりや山歩きを楽しむ遊びの達人とか。かたわらの庭木も元気いっぱい、きれいな花をたくさんつけています。

  • 明るく元気

    北原 栗子

    田植もすんで今日は美しい花を見にきました。

    [講評] はっきり分かりませんが、お花屋さんの店先でしょうか。フラッシュを発光させたので人物とユリの花が浮きあがり、ちょっと変わった写真になりました。周りが黒く潰れているのは、カメラが室内用の設定になっていなかったからです。

  • ルピナスの咲く庭で

    中村 健一

    今日も新しい花の種を
    買ってきました。

    [講評] お母様はガーディニングが趣味なのでしょう。横長の画面に色んな植物が写っています。ルピナスは、初夏が見頃の藤を逆さにしたような花、着ていらっしゃるパープル系の花模様のブラウスが、この場の雰囲気によくマッチしています。

  • 夕暮の帰り道

    田村 弥生

    曾孫と永明寺山で遊んだ
    夕暮の帰り道。

    [講評] ひ孫の手を引き、調子を合わせてゆっくり歩くおじいさん。公園からの帰り道の二人を夕日が赤く照らして、画面にあたたかな雰囲気を描き出しています。背景の茜色に染まりかけた空も効果的です。

  • 老い木に花♡

    柳 幸生

    こんな嬉しそうなオヤジの顔!
    今まで見たことない‼

    [講評] ゆかた姿の女性に手を握られて上機嫌のご老体。夏のイベント会場の駐車場のようですが、はっぴ姿の若者も捉えられていて巧みな状況描写です。こんな嬉しそうなオヤジの顔、見たことがないとは息子さんの弁。

  • おしどり夫婦

    脇田 佳子

    畑仕事で一休み。
    どこに行くにもいつも一緒です。

    [講評] 丈を伸ばしたサトイモの茎の前で、シルバーカーとコンテナに腰掛けてのツーショット。逆光で大きな葉の葉脈が透けて見え、ファンタジックな面白い写真になりました。おいしいサトイモがすくすくと育っていることでしょう。

  • 唄(ウタ)に酔(ヨ)う

    飯島 光雄

    歌好きな仲間とカラオケ店で撮りました。ウマイ歌でした。

    [講評] テーブルにコップが二つ、ということはこの部屋は撮影者と二人だけ。お互いに気兼ねすることなく心ゆくまでうたえたことでしょう。素っ気ない部屋の様子が、実際のカラオケルームの感じをリアルに伝えています。

  • 「イー」のポーズ

    小林 光子

    アイウベー(口の形を変えて発音しベーは舌を出す)アイウベ体操。

    [講評] 「ア・イ・ウ・エ・ベー」と大きく口を動かし、舌を出すことで舌筋を鍛え、口呼吸を改善し、脳の血流をアップさせるという体操。顔のたるみや皺をなくす美容効果もあるそうで、みんなそろって「イー」。

  • 元気の秘訣

    守屋 萬次

    神主を先頭に、ほら貝を吹いて寒の水祭りの始まりを告げる。

    [講評] 頭に兜巾(ときん)をかぶり、威勢よく法螺貝を吹き鳴らして寒の水祭りの始まり。白バックにしたことで山伏姿の男性の表情と法螺貝が際立って見え、伝統の行事に携わる役割を明快に伝えています。

  • 薫風のなかに(心の和)

    中村 弘子

    旅行、里山散策、山菜採りが大好きで郷土料理の達人です。
    笑顔がステキ!!

    [講評] 深大寺山内唯一ベンガラで彩色された立派な山門をバックにした記念写真。このスタイルでいろんな散策をお楽しみなのでしょう。しっかり撮ってね、と撮影者に念を押すような表情に実感があります。

  • 日々是好日

    野呂 彰

    現役の時は、看板屋。今は好きな絵を描く毎日。

    [講評] 看板屋をしておいでだったそうですが、映画の看板も描いていたのでは? 制作中の絵は、東映時代劇の美空ひばりのお姫様に似ていますね。座布団で寝ている猫をさりげなく写し込むなど、面白いポイントがしっかりおさえられています。

  • 孫がくれた宝物

    大原 薫

    モンロー好きな酒屋ご夫妻。お孫さん手描きの誕生日祝いを持って。

    [講評] お孫さんから贈られた誕生祝の額を持って笑顔の奥さん。ご主人はニューヨークヤンキースのロゴ入りTシャツに酒屋前掛けがお似合いです。紐の結び方も粋。ガラス戸にはマリリン・モンローのポスター、浅草の酒屋さんはどこかおしゃれ。

  • 楽しむ

    大西 恵美

    1年延期した趣味の水彩画の個展をやっと開くことができました。

    [講評] コロナで延び延びになっていた趣味の水彩画の個展をやっと開くことができたとのこと。少し恥ずかしそうな笑顔に嬉しさがあふれています。せっかくですから撮影位置をもう少し下げて、画面下の作品も入れた方がよかったと思います。

  • 読書三昧 アルプ館にて

    春日 裕昭

    日野春アルプ美術館館長鈴木伸介氏 活字中毒の日々。

    [講評] すっきりと蔵書が並んだアルプ館の一隅で、アンティークな椅子に腰掛けた館長さんのポートレート。かたわらにオーディオセットも備えられ、読書と音楽を楽しむ日々の様子が思われます。端正な風貌と部屋の雰囲気がとてもマッチしています。

  • お節句近し

    有馬 純隆

    山下章江さん。
    家伝の味は格別。

    [講評] 庭先で何を蒸しているのでしょうか。蓋をとって蒸れ具合を確かめるおばあさんの様子がとてもいいです。使い慣れたかまどとせいろからこの家伝統の味が生まれます。お部屋ではみなさんがお待ちかねでしょう。

  • 絵画教室の先生

    大島 秀男

    春になり庭に作った特設アトリエで生徒の作品に手を入れる。

    [講評] 暖かくなってから庭に作ったアトリエだそうです。自然光を大切になさっているのでしょう。生徒さんの作品に手を入れているところを、いいアングルで捉えています。抽象画のようですが、どんなふうに変わっていくのでしょうか。

  • 文字で寿齢讃歌に参加!

    木之下 貴子

    寿齢讃歌を創った父。写真展の大きな看板と母のツーショット♡

    [講評] 東京メトロ六本木地下道の壁に掲げられた木之下晃さん写真展の大きな看板。奥さんが代表作の一つ、ピアニストのブレンデルの写真を指さして懐かしんでいます。こんなかたちで両親を写した娘の貴子さんのアイデアがすばらしい。

  • 「こどもの日」95歳のお祝い

    宮崎 美智子

    介護施設で迎えた95才、コロナ禍の中久々の日光を浴びてご満悦。

    [講評] 子どもの日がお誕生日なのですね。花束などのお祝いの品をかかえ、元気なお姿でカメラに収まっています。施設の暮らしもコロナ禍で行動の制限が多く、久しぶりの日光浴だったとか。正面からしっかり捉えた力強い写真です。

  • ここはね~

    義永 康則

    N氏とお仲間の写真展。写真を拝見して勉強させていただいてます。

    [講評] 真っ白な壁面に展示された写真作品。ここはね〜と指差す作品は画面から外れていて見えませんが、ご主人の説明を目を細めて聞いている奥様の表情からその作品内容が想像されます。よい瞬間を捉えています。

  • 米寿祝い

    苔田 隆司

    アイリス茅野を利用されているご夫婦。米寿のお祝いに記念撮影。

    [講評] ご主人は茅野市長からの祝辞や写真を収めた額、奥様はお祝いのお饅頭を持って、施設のスタッフと記念撮影。額の中の写真は、昨年の寿齢讃歌に掲載されたポートレートとご夫妻の若い頃のアルバム。米寿を元気で迎えられた喜びが伝わってきます。

  • 卒寿

    勝谷 菜奈

    祝90才!
    人生初のバルーンを持ってご満悦。

    [講評] 90をかたどったバルーンは、お孫さんやひ孫さんからの贈り物でしょう。すき焼きの宴席のようですが、ほかのお料理や卒寿を祝うファミリーの賑わいを加えれば、もっと90歳を寿ぐ場面になったことでしょう。

  • トチ餅をつくる準備

    山本 やす子

    トチの実の渋をぬき餅にするのに
    大変な時間と労力が必要と
    手は休めない。

    [講評] トチ餅つくりはトチの実の皮と渋皮を剥いたり水にさらしたり、手がかる。白川郷観光に訪れた観光客に応対しながらも手を休めない女性の仕事ぶりを巧みにスナップしています。道路に人影が見える奥行きのある画面構成がとてもいいです。

  • さてと!昼にするか

    加藤 幸久

    米寿となった今も植木職人として活躍する姿は頼もしい。

    [講評] いつも庭の手入れに来てくれる植木職の叔父さん、地下足袋姿が決まっています。剪定がひと区切りして休憩しているところを、背景に松の木を入れてうまくまとめています。タイトルが決まっています!

  • ラジオ体操の広場にて

    栗原 恭子

    ラジオ体操の先輩に励まされて、私も毎日通っています。

    [講評] 公園に置かれたテーブルを囲み、屈伸運動をしながらマスク姿で歓談しているのは、朝のラジオ体操のグループです。遠くから自転車で来る人も。コロナ自粛下、励ましあって続ける様子が朝の光のなかで爽やかです。

  • 配置換え

    藤森 辰之

    盆栽は年に何回か鉢廻しが必要です。傘寿の己には大変重労働です。

    [講評] 撮影者ご自身がモデル、リモート撮影でしょうか。盆栽を上手に育てるのに必要な配置換えの様子がリアルに捉えられています。周りにはたくさんの盆栽、好きな道とはいえ、重い鉢をかかえてこれを順番にまわしていくのはほんとうに大変ですね。

  • 誕生日夏の甘露に舌鼓

    篠崎 泰彦

    1月に亡くなった母の最後の誕生日。頂物のメロンに思わず笑顔。

    [講評] 頂き物のメロンを小さく切り分けて家族みんなで。やっぱりメロンは特別贅沢な果物です。これがお母さんの最後のお誕生祝いだったとか。ご家族はメロンを見るたびに、おいしそうに召し上がっていたお姿を思い出すことでしょう。

  • じいじと愛犬

    北原 憲子

    大好きなじいじに甘えるももちゃん
    14才。

    [講評] おじいさんに犬が甘えているのは分かりますが、犬全体の嬉しそうな体の動きなどが写っていないので、ペロペロシーンだけでは物足りなさを感じます。部屋の様子や何かほかの要素が加われば、もっと面白い愛情場面になったでしょう。

  • やすらぎ求めて

    花島 敏夫

    このお店のコーヒーは、とても美味しいんです。やすらぐんです。

    [講評] 「やじろべえ」という名前も店の様子もコーヒー屋さんらしくないお店。でもマスターの淹れるコーヒーは絶品なのだとか。左端のコーヒーミルをしっかり写し込むなどすれば、コーヒーの香りが画面から漂ってきたでしょう。

  • 野菜名人・悦子さん

    平山 謙

    戸狩温泉スキー場で民宿を営んでいた悦子さん、今は野菜名人。

    [講評] 山裾に広がる町が見える高原の畑で、畝の土あげの手を休めてくつろぐご婦人。草を燃やす煙が、足元を這うようにゆったりと流れ、遠くに向けられた視線に、高原の風景の雄大さが感じられます。

  • 農業ひとすじ六十年

    新間 陽子

    「東京で農業を頑張っている」。
    父を見て息子さんが言った。

    [講評] 出会った瞬間にカメラを向けてシャッターを切った、そんなお互いの動きが感じられる気持ちのいい写真。快晴のもと、朗らかな笑顔でこたえる東京農民です。ここは武蔵野の一角でしょうか、後ろには住宅が迫ってきています。

  • 生きることは大変だ

    田口 忠正

    私の母です。口ぐせで、生きることは大変だと。校長教員歴40年。

    [講評] 台所の一角の食卓でボリュームたっぷりの食事。納豆、ヨーグルト、味噌も見えます。長年校長先生をつとめてこられたとか、しっかりしたお声のご挨拶が聞こえてくるよう。タイトルとは反対の元気な暮らしぶりがうかがえる写真です。

  • 山友達

    松村 麟一

    年に何十回も登る私の山仲間、山での出会いと会話がとても楽しい。

    [講評] 1600メートルの山頂から南、北、中央の全アルプスを一望できる守屋山。撮影者は年に何十回も登るとか。愛用の長い杖に身を預けて小休止のお仲間、気心の知れた同士のマイペースの山歩きの楽しさが伝わってきます。

  • 孫娘との楽しいひと刻

    栁澤 徳一

    ばばにとっても一年に一度の
    楽しいひととき。

    [講評] コメントに一年に一度とあるので書き初めでしょうか。最後の文字を書くお孫さんと、それを部屋の隅でそっと見守るおばあさん。部屋にたちこめる緊張感と二人の対比が面白いです。

  • まだまだ現役です

    矢﨑 千加夫

    1470年頃築城、
    勝山館の城跡を草取り整備している
    高齢者グループです。

    [講評] 元気で作業ができる幸せを喜び合いながら、カメラにおさまるおばあさんたち。城跡の草取りだったそうですが、それぞれしっかりした作業着姿です。カラー写真なら色とりどりで、華やいで見えたことでしょう。

  • 欅俳句会主宰

    宮澤 ゑい子

    甘口、辛口のコメントで
    楽しい教室です。

    [講評] お師匠さんが手にしているのは寿齢讃歌の作品集のようですね。昨年はミャンマーで撮った作品でしたが、お師匠さんのお言葉は? 人物が背景の絵と重なって煩わしい感じはありますが、静かに冊子を見る姿が印象的です。

  • 仲良し

    英 伸三

    友人の写真家野呂彰さんと大衆劇場元座長夫人。地元の商店街で。

  • 名物おばあさん

    筒井 明

    お会式の夜境内の駄菓子屋の名物おばあさんに「ハイ」パチリ。

    [講評] 東京雑司が谷鬼子母神堂境内の、東京で一番古いといわれている駄菓子屋のおばあさん。撮影者の印象がよかったのでしょう。とても機嫌のよい表情が撮れています。店の様子を取り入れるとさらによくなったと思いました。

  • 縁側で読書

    土屋 志野

    窓際の椅子で読書したりお昼寝したりくつろいでいます。

    [講評] レースのカーテンから差し込むやわらかな光に包まれ、窓辺で読書のひととき。頭上のモビール、ソファーカバー、スカーフ、カーディガンなどのパステル調の色合いがすべて美しく、静かな時の流れを丁寧に写しこんでいます。

  • 巣立つ孫の手

    大西 拓一郎

    大学進学で遠くに行く孫が、お別れに肩もみをしてくれました。

    [講評] 大学進学で家を離れることになったお孫さんが、お別れに肩もみをしてくれた。感極まったおばあちゃん。この日の手の感触は、いつまでも記憶に残ることでしょう。何かのお祝いに贈られた白い胡蝶蘭が、モノクロの色調の中であでやかです。

  • アマビエを作っている
    91才の兄貴

    堀内 国昭

    コロナで活動が中止となり松傘でアマビエを作り配布している兄貴。

    [講評] 大きな細長い松ボックリに目鼻と色鮮やかな髪飾りをつけて、悪疫退散祈願のアマビエに。コロナ終息を願っておうち仕事でつくって、みなさんにお守りにどうぞ。退屈知らずの91歳です。

  • どれどれ

    古瀬 直子

    真剣に写真撮影されている姿に
    心ひかれました。

    [講評] カメラの設定を確認しながら写真を撮ろうとしている様子をタイミングよく捉えています。ファーのついたコートが街歩きによく似合い、背景のショールを羽織った女性の後ろ姿や、ともり始めたイルミネーションが冬の夕暮れを伝えています。

  • 思いつづる自分史

    内田 隆史

    日々の出来事や社会情勢、様々な出会いや経験を随筆に込めて。

    [講評] 明るい窓際でゆったりと寛ぎながら人生を回想している、そんな雰囲気がとてもよいと思いました。随筆集出版を紹介する新聞記事を示したポーズは、自信にあふれてとてもダンディーです。

  • 黄昏

    望月 ロウ

    急にどうしたのですか。いや何でもないどうも涙もろいだけや。

    [講評] 歳をとると、わけもなくこみあげてくる怒りや悲しみの感情を抑えられなくなって、時には周りをびっくりさせます。この写真は、クローズアップによる精密な描写で、そんな心のひだを伝えています。親しい関係だからこそ得られた力作です。

  • 父と母

    小出 由美

    実家にて父と母の普段の暮らしを
    撮りました。

    [講評] 掃除機をかけながら、椅子に座って休むお父さんを指さし、撮影者ににこやかに話しかけるお母さん。娘さんが愛情いっぱいに撮った実家での一コマです。正確なフレーミングで台所につながる部屋の様子を捉えているのもいいです。

  • 遺影撮影練習会1回目

    丸山 すみ

    半分本気、半分冗談の遺影撮影。年に1回、あと10回は開催したい。

    [講評] タイトルでこんなユニークな撮影会が開かれていることを知りました。半分本気、半分冗談の会。作品のアウトフォーカスした色づいた木を背景に、目を細めて遠くを見つめるこの方の表情に、ふと人生を思いました。

  • 天まで届け!

    川辺 康子

    自作連凧、100枚。風が作用し、全てを上げられる日は少ない。

    [講評] 絶好の凧揚げ日和。自作の色とりどりの連凧が風を受けて上へ上へと伸びてゆき、凧糸を握る手にも力が入っています。青空を広くとり、画面の対角線上に連凧を写し込んだ構図は完璧。100枚全てを揚げられるといいですね。







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