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主催事業
リポート
 

「プロとつくるパフォーマンス~歌い、踊り、演じてみよう!~」について

  (事業提案者 金子一明/茅野市玉川在住)

事業提案~実現に至るまで
 
私が茅野市民館に関わって3年が過ぎた。公共館としての役割をよく踏まえ、市民ニーズに沿う企画だけでな  く、地域文化の底上げを行うような企画が多く、非常に魅力を感じていた。単に「観たいもの」だけでなく、「発見」があるものを提供していることが特徴であると感じていた。
ただ、茅野市民館のこの間の流れをみていると、魅力的なコンテンツがありながら、市民への浸透度が低かった。しかし、決して市民館スタッフの怠慢ではないように思った。市民の実感や皮膚感覚とかい離していて、市民館のコンテンツが先に行ってしまっている印象を受けた。私にとって小都市でこれだけのコンテンツを提供している茅野市民館は諏訪地域にとって財産であり、市民館を応援したいという気持ちがあり市民提案を行った。
館の方向性と市民との乖離を埋めるには、まず市民の身体の引き上げが必要と考えた。それには実際に体験してみるワークショップ形式が適していると考えた。参加者から市民館の素晴らしさ、コンテンツの魅力を拡散してもらえる。二つ目は舞台をみるリテラシーの確保が必要と考えた。安易な娯楽に慣れていると、市民館のコンテンツをみるのは難しい。市民の感覚を引き上げるには、第一線のアーティストによる「圧倒的な力」によるある種の「ショック療法」が必要と考えた。
それには数々の市民ワークショップ公演を成功させ、かつ国際的にも評価の高い舞台作品を手掛けてきた小池博史氏が考えられた。今回のワークショップの目標は、①感じる身体の育成②地域の舞台文化の底上げと設定し、「参加して楽しい」「観ても楽しい」ワークショップ公演を目指すこととした。
 
WSを終えて
 
参加者には得難い体験を与えることができたことが、個々からのコメントで理解できた。それぞれのフィールドに持っていける収穫が得られた。また、想像以上に「作品」自体が観客に大きな感銘を与えた。素人の1週間のワークショップでここまで感銘が与えられるとは想像していなかった。地域劇団、高校生たちにも感銘を与え、地域文化の底上げという目標は達成されたと考えられた。
講師の小池、白井両氏にとっても茅野市民館スタッフの姿勢は感銘を与え、あらためて舞台の可能性と楽しさを確認する機会となったようだ。
 
今後の課題
 
今回のWS単発ではせっかく積み上げたものが無に帰してしまう。これまでのワークショップ企画では常連と一見さんの参加者とがきれいに二分されてしまう。常連もなにか展開があるのでなく、いつも途切れてしまう。少なくとも年4回くらいは参加者があつまり、新たな参加者が加わり、広がりを見せるような企画を今後は考えていかねばと感じた。
今後は継続性がカギとなるだろう。通年制のワークショップやスクーリング事業など、市民館に定期的に足を運ぶ企画を行うことが、地域文化の底上げや館の集客にとっても必要であると感じている。
また、小さな規模でもプロによる公演を見せることが大事と感じた。
 
最後に
 
予想以上の成果が得られて、提案者として非常にうれしいし、市民館のスタッフの方々には感謝してもしきれない。市民参加者はみな市民館スタッフのプロフェッショナリズムに感銘を受け、熱意に頭が下がる思いであった。茅野市民館の持つポテンシャルを広く知らしめる企画となった。今後とも微力ながら茅野市民館をサポートし続けたいし、観客として参加していきたい。
 

市民提案事業の実現と成果 (茅野市民館指定管理者 株式会社地域文化創造 事業担当 荻原みゆき)

当館は、過去6年間の事業の中で、市民参加型の事業を多数実施してきました。また、地方ではあまり実施されたことのない事業を実施することで、幅広い世代の市民に対して、普段経験することのできない新しい体験を届けてきました。過去にも、今回の事業のようにプロの演出する舞台に市民が参加する機会を設け、市民のパフォーマンス活動を応援してきました。
このような活動の中、今回については市民からの提案を実現するという点で、過去当館が実施してきた事業とはやや異なる体制の中で実現に至ることになりました。普段当館のサポーター活動などをしていない市民が提案して頂いた事業を、市民と一緒に実現するのは今回が初めてのことでした。
企画実現に際しては、事業提案者と事業全体の進行を共有し、一緒に事業を推進するように努め、さらには、広報面で多く協力を頂きました。また、ワークショップの日程組みなど、具体的な制作業務の打合せにもご参加頂き、提案者の意見を反映するようにしました。事業決定から3ヶ月という短い期間での実施だったのですが、小池氏と提案者との連携がとてもスムーズに行うことができたので、事業に関わる全員が事業目的から実施運営に対して共通の認識で実施しました。
また、ワークショップ・公演発表会ともに、参加者には貴重な体験を届けることができ、スタッフも共にものづくりができる充実した内容となりました。小池氏の演出力と白井氏の指導力、参加者の熱意が交わり、茅野市民館オリジナルの作品をつくることができました。
今回の企画は、市民の自主的な活動意欲を向上するだけでなく、一人一人の活動のスキルアップ、さらにはそれぞれが協働で行うものづくりの醍醐味を体験できるものでした。また、市民提案を実現するという点でも、提案された市民の意欲を最大限に活かした成果が生まれました。今後は、今回参加した方々が、企画を通じて得た連帯感やネットワークを用いて、どのように成長していくのかを見守っていく必要があると感じています。また、参加された一人一人の力でもって、今回の繋がりや経験を、さらなる活動の向上へ発展させてくれることを願います。
平成24年度は、他の自主事業でも市民提案事業を実現していきます。今回の事業を皮切りに、「ものづくりの場」として、より一層茅野市民館を市民の方々にご活用頂けるよう、そして市民一人一人の様々な出会いの場として、また、世代を超えた交流や創造ができる地域の中心的広場として、これからも魅力的な事業を展開していきます。当事業をご提案頂いた金子氏、講師の小池氏、白井氏、そして、ご参加頂きました皆さま、ご鑑賞頂きました皆さま、本当にありがとうございました。

参加者と集合写真
参加者と集合写真
 
 

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〒391-0002 茅野市塚原一丁目1番1号
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