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展覧会

2020年2月29日(土)~3月6日(金)
茅野市美術館 企画展示室

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photo by Manabu Usato

オープニングアクト

2020年2月29日(土)16:30開演
茅野市美術館 企画展示室
青蓮・TEO(時広真吾専属パフォーマー)、木元梨枝

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photo by Manabu Usato
(1.9.13.17.25.32.36.37.39 photo by CCC)

project 時広真吾 舞台衣装展~美の神殿~

舞台衣装家・時広真吾氏の手がける多彩な舞台衣装を一堂に集めた展覧会「時広真吾 舞台衣装展~美の神殿~」。2020年2月29日(土)から3月6日(金)、茅野市美術館企画展示室にて開催しました。
舞台という時空間のなかで身にまとわれ、生き生きと輝きを放つ衣装たち。国内外の舞台で多くの俳優やパフォーマーと競演してきたそれらは、世界中の貴重な布地がふんだんに使われ、他に類を見ない独創的なデザインにより、衣装そのものに独自の美の力が備わっています。
展示会場は東洋、西洋、そして変幻自在という3つのテーマが織りなす「美の神殿」へと変貌。会期中の7日間、時広氏自らの審美眼により日々展示替えが施され、合わせて100点近い衣装の数々が披露されました。また会場には試着コーナーを設け、鑑賞者の皆さんが衣装を身に着け、実際に体験できる機会も設けました。

パフォーマンス

オープニングアクト

2020年2月29日(土)

パフォーマンス(1)

2020年3月2日(月)

パフォーマンス(2)

2020年3月2日(月)

クロージング・アクト

2020年3月6日(金)

トークイベント

作家によるギャラリートーク(アート・クルージング)

2020年3月1日(日)、2020年3月6日(金)

トークショー「舞台衣装創作の歓び」

2020 年3 月1 日(日)

コラム

時広真吾の舞台衣装の個性

舞台衣装家/オールラウンド・プレイヤー 時広真吾

「文学的抒情」「風を纏う衣装」と呼ばれる時広真吾の衣装。著名な役者や舞踊家たちに「格闘する衣装」「衣装自体が既に確固たる世界をもっていて、人間が必要ないのでは」とその個性を評されている。
私の衣装デザインには、ふたつの大きな柱がある。ひとつは宮廷衣装に代表される高貴で洗練された世界に生きる人間たちの世界。もうひとつの柱は修道服。それは人間ではなく、神や仏といった至高の存在の前に立つ、或いは仕えるための衣装。
誰からも学ぶことなく、古今東西の絵画や彫刻、音楽といった芸術、或いは自然が魅せる素晴らしい風景、香り、音、光。それらが全てインスピレーションとなり、衣装という作品になっている。
そして最大の魅力の秘密は「自由」。
師がおらず、派閥も知らず、束縛もない、デザインも素材の合わせもルールがない、自分が思うがままに、美しいと感じられるスタイルを創り上げる。解き放たれた自由と喜びから生まれるデザインが、人々をして時広真吾の作品に「憧れ」のようなものを抱かせているのかもしれない。

時広真吾 Shingo Tokihiro
山口県生まれ。ジャーナリストからスタイリストへ。1991年、モーツァルトのオペラ「魔笛」より舞台衣装デザインを開始。独自のスタイルは「風が纏う衣装」「挑発する衣装」「格闘する衣装」「文学的抒情」など様々な名前が一流アーティストや演出家から捧げられている。衣装展およびワークショップはアジア5か国(韓国、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム)を始めとし国内でも各地で開催されている。ヨーロッパ5か国のシェイクスピアフェスティバルから招聘される。古事記やシェイクスピアといった古典を得意としている。地域振興のための新しい「祭り」のプロジェクトを依頼されるなど衣装デザイナーの域を超え多方面で活躍している。東儀秀樹、川合郁子(ヴァイオリニスト)、レナード衛藤(和太鼓)、小林沙羅(声楽家)などの音楽家、松井誠、早乙女太一、真矢みき、愛華みれ、秋本奈緒美など数多くのエンターテイナーたち、太鼓芸能集団「鼓童」、東京ノーヴィ・レパートリシアターをはじめ、クアラルンプール パフォーミング アーツセンターからもミュージカルと芝居の衣装デザインを依頼される。2010年より各地の地元のアーティストたちとコラボする「美の種」プロジェクトをプロデュース。デザイナー、詩人、パフォーマー、写真家そして演出家の顔をもつ。その活動の幅広さから、オールラウンド・アーティストと称される。

about 展覧会について

2014年の「衣装製作ワークショップ」を機に、「縄文」をモチーフにした市民創作劇での衣装アドバイスや、市民参加による創作パフォーマンスの構成・演出など、地域と縁のある舞台衣装家・時広真吾氏。その独創的で貴重な舞台衣装作品を展示し、創造の魅力を発信したいという地域住民の想いをもとにした展覧会が、「時広真吾 舞台衣装展~美の神殿~」です。
茅野市民館・茅野市美術館で毎年、地域から公募する事業提案。その提案者が主体となり、茅野市民館・茅野市美術館スタッフが協働してサポートすることで、想いを実現する主催事業「ショーケース」の企画として開催しました。
提案したのは、これまでワークショップや創作活動に参加してきた地域住民の有志。「TOKIファンの会」と名付け、2019年5月から準備にあたり、企画制作をすすめてきました。
「時広さんの舞台衣装を美術館で見たい!」
「創造の源を探りたい!」
そして、「美の力を皆さんに体感してほしい!」
TOKIファンの会の熱い想いと、時広氏による多大なご協力によって、来場した多くの人の心を揺り動かす劇的な時空間が生み出されました。

展示作業

(TOKI ファンの会、展示ワークショップ参加者)

「会場には、地元や各地からアーティスト、アートディレクターの方々がいらして、時広さんと話が弾んでいる姿がよくみられました。とても印象に残ったこと。ある日の閉館間近に一組の夫婦がみえました。試着コーナーで女性が桃色の裾の長い衣装を身につけて男性が写真を撮っていました。「今日は誕生日でこれからご飯を食べに行く」とスタッフの1人が聞いたそうで、本当に楽しそうな姿に、見ていた私も幸せな気持ちになりました。」
TOKIファンの会